理学療法 運動療法まとめ

腱板断裂術後早期の夜間痛について(リハビリ)

こんにちは。以前腱板断裂の保存療法について記事を書きましたが、今日は腱板断裂術後早期のリハビリについてまとめます。腱板断裂術後早期のリハビリで大切なポイントとして夜間痛改善があります。

 

腱板断裂保存療法のリハビリの記事はこちら

 

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腱板断裂の治癒過程

まず最初に腱板断裂の治癒過程についてお話します。

修復した腱板は約3週間で線維化細胞の増殖が著しく抗張力が強くなります。5-6週間で癒合はほぼ完成します。その為、3週間は修復した腱板に負担をかけないようにすることが大切です。

 

術後の疼痛管理のポイント

疼痛管理のポイントは5つあります。

①上腕骨内圧の上昇

②関節内圧の上昇

③腱板の筋攣縮、腫脹

④肩峰下滑液包圧の上昇

⑤前上腕回旋動脈の血流増加

以上の5つに気をつけて術後早期のリハビリは進めていかなければなりません。

 

①上腕骨内圧の上昇

動脈は静脈と比較し弾性が高いと言われています。その為外部からの圧迫で静脈は閉塞しても動脈は閉塞しません。つまり骨内に血流を送ることは出来ても、骨外に送り出す事が出来なくなる。それにより、骨内にうっ血が生じ骨内圧が上昇します。

②関節内圧上昇

関節内圧が低い姿勢は一般的に

肩屈曲10-20° 外転10-30° 回旋0°と言われています。

③腱板の筋攣縮・浮腫

棘下筋や小円筋の攣縮や短縮があると後上腕回旋静脈は容易に圧迫され、上腕骨内圧が上昇し夜間痛が増悪します。

④肩峰下滑液包圧の上昇

肩峰下滑液包は肩峰の下に存在する滑液包で、人体最大の滑液包であり、痛みを感知する自由神経終末の分布も密である。肩峰下滑液包圧は挙上すると高くなる為、術後早期からの過度な可動域訓練は疼痛を増強させてしまいます。

⑤前上腕回旋動脈の血流増加

前上腕回旋動脈は腱板疎部を含む前方・外側の関節包の栄養血管であり、上行枝は結節間溝内を走行しています。

寺林らは腱板断裂を有する患者に、超音波診断装置を用い前上腕回旋動脈の血流を測定したところ、重度の夜間痛を有する症例において同動脈の収縮期最高血流量速度が優位に増加していたと報告し、関節を栄養する血管の血流量増加が夜間痛の病態に関係しているのではないかと考察している。1)

 

まとめ

今回は腱板断裂術後早期のリハビリで重要な夜間痛についてまとめました。

今後さらに詳細を更新していきます。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

参考文献

1)寺林伸夫,伊藤芳毅,松本 和,ほか.夜間痛を伴う腱 板断裂患者に対する超音波ドプラ血流評価.肩関節 2012; 36(2): 507–510