理学療法 運動療法まとめ

手根管症候群のリハビリについて悩んでいませんか

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手根管症候群とは

手掌の基部で横手根靭帯が作るトンネル(手根管)が正中神経を圧迫して発症する絞扼性障害です。手のしびれを生じる末梢神経障害の中で、重要な疾患の一つです。

手根管症候群の男女比は、1:3〜5と女性に多くみられます。

 

それでは手根管とは何でしょうか?

手根管とは

手根管とは、手根骨と横手根靭帯からなる間隙を指します。この手根管の中には正中神経と9つの屈筋腱が通ります。9つの屈筋腱とは、長母指屈筋腱(1本)、第2-5指の深指屈筋腱(4本)と浅指屈筋腱(4本)が通ります。

 

それでは手根管症候群の症状についてお話していきます。

手根管症候群の症状とは

①正中神経領域のしびれ・疼痛

②運動時、夜間時、明け方に症状が強くなる

③母指球筋の萎縮、母指の対立運動困難

 

中指のしびれを訴えることが最も多く、初めは間歇的であるが次第に持続するしびれを感じるようになります。無意識的に手を振ることで症状が改善することも特徴の一つです。 進行すると母指球筋が痩せていき、母指と示指でOKサインが出来なくなります。

 

手根管症候群の原因 

手根管症候群は、原因として①非特異的炎症(手の過度な使用、妊娠中や閉経後のホルモンバランスの変化)、②特異的炎症(リウマチ性疾患、アミロイドーシス、人工透析、糖尿病)、③腫瘍、④手関節部の骨折などがある。1)

 

手根管症候群の評価

手根管症候群の代表的な評価方法としてphalen`s test とtinel`s signがあります。

phalen`s test

手関節を他動的に最大掌屈させ、約1分以内に正中神経領域にシビレや疼痛が増強するもの。手根管症候群に特有のものである。 

tinel`s sign

手関節部で、正中神経を軽く叩打すると中指から環指にかけて放散痛がみられる。

 

鑑別診断として...

pronation testがあります。

pronation test

前腕を抵抗下に回内させ円回内筋を収縮させる。しびれが誘発された場合は、手根管より高位の正中神経障害です。

 

手根管症候群の治療

手根管症候群の治療の目的は

手根管内の腱・神経の滑走性改善

②血流の改善

 

手根管症候群の治療は

①温冷交代浴

②超音波療法

③スプリントの使用

ステロイドの局注

⑤ビタミンB12の投与

 

 温冷交代浴の目的:浮腫の改善

超音波療法の目的:深部の循環不全の改善

スプリントの使用:手関節軽度背屈位固定による安静目的

 

今後治療方法などの詳細は、随時更新していきます。 

 

参考文献

 1)佐藤和毅,高山真一郎: 手根管症候群.Medicina41:1313-1315,2004